VPSを解約する前に:データの退避と、停止・削除・解約の違い
解約の申請より先に、必要なデータをVPSの外へ出し、別の環境で実際に戻せることを確かめます。ABLENETは解約や削除のあとに事業者側でデータを戻せないと案内し、XServer VPSも利用期限の翌日から凍結されて使えなくなるためです。あわせて「停止」「削除」「解約」「退会」を別の操作として扱います。
4つの操作は結果が違う
| 操作 | 何が起きるか | 公式の案内の例 |
|---|---|---|
| 停止(シャットダウン) | サーバーが止まるだけで、契約と料金は続く場合がある | 課金の有無は料金タイプ(時間課金・定額)で変わるため個別に確認 |
| 削除 | サーバーとディスクが消える。契約の扱いは料金タイプによる | 削除の可否や課金の締めは料金タイプで違うため個別に確認 |
| 解約 | 契約を終える。利用できる期限と、その後のデータの扱いは事業者ごとに違う | XServer VPSは利用期限日まで使え、翌日以降は凍結 |
| 退会 | 会員アカウントそのものをやめる | XServerアカウントの退会は、すべての契約を解約してから申請 |
出典: XServer VPS FAQ 解約、XServer VPS マニュアル 解約
「止めておけば料金はかからない」「サーバーを消せば契約も終わる」と思い込むと、請求が続いたり、逆に必要なデータを先に失ったりします。
解約の期限とデータの扱い(2026年9月14日確認)
| 事業者 | 期限・終了日 | データ |
|---|---|---|
| ABLENET | 解約希望月の前月末日必着。過ぎると翌月末の解約になる | 解約受付完了後にVPSを削除。事業者側での復旧作業はない |
| XServer VPS | 解約申請後も利用期限日まで利用可。自動更新を止めるなら期限日までに設定を解除 | 期限日の翌日以降は凍結。支払済み料金とプリペイド残高は返金なし |
出典: ABLENET FAQ 契約関連、XServer VPS 自動更新設定
年払い・月払いの最低利用期間、途中解約の可否、自動更新の停止期限は事業者ごとに違います。契約前に対象のVPSの公式資料で確認してください。
期限は、契約した日にカレンダーへ入れておきます。解約を決めてから調べると、1か月分や1年分の更新が先に決済されていることがあります。
退避と復元の順番
- 残すものを書き出す。 データベース、Docker volume、アップロードされたファイル、
.envなどの設定と秘密情報、cronやsystemdの定義、TLS証明書の発行方法、DNSレコードを一覧にします。 - VPSの外へ出す。 手元のPCや別のストレージに置きます。事業者内のイメージ保存やスナップショットが解約後も使えるかは、各社の条件を確認するまで当てにしません。標準・オプションともにバックアップ機能を用意していない事業者もあります。
- 別の環境で戻す。 新しい環境や手元のコンテナで、退避したファイルからアプリが起動し、データが読めるかを試します。データベースのダンプが途中で切れていないか、秘密情報が足りているかは、戻してみないと分かりません。手順はDocker volumeのバックアップだけで復元できるかを確かめるにまとめています。
- ドメインとメールの行き先を決める。 ABLENETでドメインも管理している場合、解約届で他社への移管か廃止を選びます。ドメインの自動更新や解約の扱いはVPS本体の解約と別に定められていることがあります。
- 切り替えを確認してから解約を申請する。 DNSを新しい環境に向け、アクセスとデータの書き込みが新しい側で起きていることを確かめてから、期限内に申請します。
解約で終わらないもの
- 自動更新の設定。 前払いプランの自動更新は、解除や停止に期限があることがあります。
- 別契約のオプション。 ABLENETのドメインやSSLなど、VPSとは別に更新や解約の扱いがあるオプションもあります。
- 会員アカウント。 XServerアカウントは、すべての契約を解約してから退会を申請します。
支払済みの期間を使い切るか途中で移るかは、契約期間と支払総額の試算で、更新の区切りと前払いになる月数を見て決められます。事業者ごとの詳細はABLENET、XServer VPSの確認ページにあります。